国産車の品質が向上し、前オーナーの取り扱いによって中古車の程度にさほどひどい差が出ることが少なくなったし、ディーラーでも中古車販売に力を入れるようになり、専業店との価格差が縮まっている。第一、そもそもが安い国産車は、まだ新しい高年式車が販売の中心になっている。さらに国産車なら、全国をネットするディーラー網もあるし、町工場でも、まずどこでもメンテナンスが可能だから、買ってからのフォローも比較的難しくないからだ。ところが、輸入車に関しては未だにこの差は存在する。輸入車の正規ディーラーでは、高級品として売ってきた自社製品のイメージを維持するため、中古車に関しても国産車以上にレベルの高いクルマだけを流通させたいと思っている。だからアプルーブドカーとか、ギャランティードカーと呼ばれるディーラー保証車は、厳しいチェックを受け、時には過剰とも思えるほどの部品交換や整備を受けた上で売られる。そうして仕上げられた正規ディーラーの中古車は、なるほど新車同然の味わいを取り戻している。信頼性でも、新車と変わらぬ水準にあるだろう。中古車とはいえ、新車と変わらぬ魅力を求めるなら、これを買うに越しかことはない。ただし、正規ディーラーが扱うクルマは、せいぜい6年落ちまで。しかも、やはり高い印象が強い。150万円のベンツに正規ディーラーで巡り合えることは、めったにないと思っていいだろう。ただし、比較的人気の薄いメーカーのクルマなら、整備はばっちり、新車同様の味わいの残る中古車を、格安(というか、市場の相場そのものが安いのだ)で見つけることができる。かたや専業店で売られている輸入車は、というと、これがやたらと幅広い。年式的にも、10年以上前のクルマから最新車まで、なんでもあり。ドイツ車とイタリア車を比べて選べるなどというのも、専業店ならではだ。ただし、お察しのとおり正規ディーラーほどの整備を受けて売られることはまずない。まず目につく大きな問題点に手を入れてあるだけ、というのが普通だ。それでは専業店は信頼できないではないか、と思うかもしれないが、必ずしもそうではない。いかに完璧に仕上げられた正規ディーラー車でも、走りはじめた瞬間から傷みはじめることには変わりない。要はこれから半年後に整備が必要になるか、1年もつかの違いなのだ。ならば今現在、手を入れる必要はないところは手をつけず、安く提供しよう、というのもまた、ひとつのあり方であり、それでこそ、消費者の選択肢も増えるというものだろう。事実、同年式でも50万円以上も専業店のほうが安いこともあるのが中古輸入車なのだ。その50万円分の差の中には、もしかしたらこの先しばらくは使えるはずの部品代も含まれていると思えば、省資源の意味からも専業店の意味はあると思う。問題は、その程度の差ではなく、もはや商品として売るにふさわしくないクルマさえ、平気で売りつける悪徳店がいまだに存在することなのだ。
(参考)
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