暮らしの実践における住まいの条件、そして住宅システムの働き方、この両者の関係から持家社会がどのように現れ、変化するのかという問題である。政府は住宅システムの運営を主導し、持家社会の形成を牽引した。しかし、システムが一方的に社会を操作するのではない。社会変化の根底には、暮らしの実践の集積がある。持家社会を生きる人たちは暮らしをどのように組み立て、その実践と住宅システムはどのような関係をつくるのだろうか。
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住まいの条件に影響するのは、住宅の需給関係、経済成長の水準、社会階層の編成、住宅建築の技術……などの多数の因子である。多くの因子のなかで住宅システムにとくに着目するのは、それが社会制度として成り立っているからである。人為の制度が人びとの暮らしを左右するのであれば、人為による制度の改善が必要かつ可能である。