ユアーパーキングは、駐車場に関するさまざまなプランを提案している。なるほど視野の拡がるグッドアイデアにあふれたものばかりだ。しかし、それも、車を運転する人間の社会常識が確立されていないかぎり、生きてこない。走らせるものを収納するための容器づくりで、文化を創造できるレベルのものを提供するなら、日本の車社会も様変わりをみせるのではないだろうか。いまはまだチダハグである。理想の車社会を創出するためにも、公共性を訴える駐車場づくりは急務であろう。未開の原野であるから、開拓はこれからだ。車社会の意識革命を同時進行的に行いながら、提案型の駐車場づくりをめざせば、潜在需要が掘り起こされ、車を運転する意識もレベルアップが図られよう。新型の車、高級車を次々にっくりだすより、また、一家に二台など車の台数をいたずらに追うより、もっと大事なことが、これからの車社会には必要とされる。おわりにかえてロサンゼルス地震、道路復興に学ぶ車だけではないが、何にでも使い方、使い途というものがある。正しく使用すれば利益、恩恵を享受できるが、誤った考えでこれを用いれば害が多くなるのも、また事実である。走る凶器と、好ましからざる異名をもつ車も同様で、ごく普通に秩序だった用い方をするなら、日常生活でこれほど人類に貢献している道具はほかにないのではないか。すでに生活と切り離せないものとなっており、常識に沿ったノーマルな頭脳で、これをコントロールするのが最低限、必要なことであろう。車社会とは、こうした暗黙の共通認識がないと成立しないし、そのうえに成り立っているものだ。駐車場問題についても、これからは走ることより、停まる・停める行為に、さらに力が傾注されていかなければならないから、官民が一体となって“あるべき”姿を具体的につくりあげていく必要がある。そうすれば、車文化をともなう理想的な車社会が出現するはずだ。
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